YAMADA TAISHI’s diary

ゲームについてとか私の日記とか。このブログのあらゆるコードは好きにどうぞ。利用規約があるものは記事内のGitHubのRepositoryのリンクで貼られていると思うので、そちらを参照ください。

1ヶ月GameAWeekに挑戦して失敗したって話

こんにちは、やまだたいし( やまだ たいし@ソシャゲプログラマ (@OrotiYamatano) | Twitter )です。
去年からGame A Weekやってみたいなと思って思い切って挑戦したら失敗したって話です。
今回はその時の体験談です。知見は少ないです。ただ私が語りたいだけです。

目次


Game A Weekとは

説明


2dgames.jp

インディー系デベロッパー「Vlambeer」のRami Ismail氏さんが提唱したもので簡単に言ってしまえば、
1週間でゲームを作りソレを何週間か続けることです。

  1. 毎週ゲームを作る
    月曜日の12:00にプロジェクトを開始し、日曜日の23:59までにゲームを作り上げること

  2. 毎週ゲームをリリースする
    作ったものは例えクソゲーでもWebサイトを通じて配信を行うこと。さらにSNSやブログなどでそれを告知すること

  3. 作り終えたゲームは修正しない
    ゲーム完成後は手を入れてはダメ。どうしても修正したい場合は Game A Week 終了後に行うこと

  4. パターン化を避ける
    毎週、異なることにチャレンジすること。例えばデジタルゲームを作る代わりにアナログゲームを作る、アクションゲームではなくパズルゲームを作る、など

  5. 振り返りを行う
    作って良かったところ、間違っていたところ、興味深かったところ、などをまとめておきます。作ったゲームは何人かにプレイしてもらい感想を聞くこと。そしてその感想をまとめておくこと

上記の様なルールがありますが、私には無理だと思ったのでMyルールを設定してはじめました。

Myルール


好きなこととか用事とか全部キャンセルせず、健康的に(睡眠をしっかりとって)、Game A Weekを成功させる
配信はできなくても良い(ゲームは完成しなくても良い)。
金曜日開始、木曜日終了

まぁ、ゆるゆるに設定。

なんで始めたのか

いろんな人のGame A Week(っぽい)作品


Downwellで有名なmoppinさん!

madewithunity.jp

ui_nyanさんの作品!

uinyan.com

uinyan.com

坪倉さんのHack A Week!

www.slideshare.net

しゅんさんのGame A Week!

note.com

そして、Game A Weekとは違うけど、Unity1Weekで回を重ねるごとに強くなるUnityゲームプログラマ達、Unity1WeekきっかけでTGS出展する方々。
私は思いました。

「Unity1Week数回重ねて超強くなるエンジニア多いし、何回もやればめっちゃ強くなるじゃん!」

ただの馬鹿である。

後、世の中に出てるけど、はじめは、ほんのちょっとの時間で作られたゲームも市場には多かったりするので、
フラッシュアイデアを形にする習慣をつけておけば今後にも役に立つと思ったので取り組みました。

Game A Weekを通じて

私が感じた利点と欠点を紹介していきます。

利点


  1. 毎日試行錯誤が出来る
    必然的に毎日コードを書くことが出来ます。いつかやろうと思ってたことをやれるいいチャンスでした。使ってないアセットや利用したことのないサービス、設計、スケジュール管理いろいろ。

  2. 毎日コードのことを考えるようになる
    毎日コードのことを考えているおかげで、いつもは至らないところまで思考が回ります。設計やプロジェクトの構成、面倒な設定の自動化業務にも生きてくるような内容を考えるようになります。

  3. 日々の効率化
    毎日ゲームを作らないといけないので、週ごとに段々行動が効率化されていきます。効率化をしないとゲームを作る時間が確保出来ないからです。

  4. ゲームアイデア脳の成長
    コードのことも毎日考えるようになるんですが、ゲームのネタを考える時間が増えます。なんてったって毎週別のゲームを作らなければならないのですから。ふと、日常の光景を目の当たりにした時、これゲームに出来ないかなとか考えるようになります。

欠点


  1. 疲れる
    ただただ疲れる。1週間ならともかく何週間も続くと疲労困憊です。能力がないと続けられません。特に家事や睡眠や用事を削らずにゲームを作り続けるのは至難の技です。

  2. 自由がなくなる
    ゲームを作っている間、その他のことが出来なくなります。ゲームを作っていてゲームをする時間がないという事態に私は陥りました。

  3. 自分の無能さを思い知る
    一応、ゲームプログラマを職業にして働いてる私ですが、Game A Weekをやって1作品も仕上げられませんでした。いくらチーム作成じゃないからとは言え、あまりにひどい。無能さを思い知りました。ちょっと修行しなおして来ます。人によっては自信を無くしてしまうので諸刃の剣だと思います。

思ったこと(ポエム)


Game A Weekを通して思ったこと。
ゲームを1週間で作れる人たちはやはり凄い。
自分の無能さと土日が自由に出来ないことへの苦痛、ゲームの実装時間の関係で調べきれないアセット機能を触りきれないもどかしさ。
普段、どれだけ潤沢な時間の中でゲームを作っているのか思い知らされた。
思い返してみれば学生時代より実装時間が長くなっている。
丁寧になっているとも言えるが、あの時ほどの勢いが無くなって来ていると感じる。
作業を多くしていると学生時代や社畜をしていた時期を事細かに思い出す。

体は疲れているのに(ゲームを作成するサークルとプログラミングのアルバイトをやりながらだったので日曜日しか休みが無かったにもかかわらず)なぜか家でコードを書いていた私を思い出す。
くたくたになりながら(月90時間残業)、クソコードを産み出しながらも実装をバリバリ進めて行った私を思い出す。
社畜の時は30分もあれば一つのタスクが終わっていたし、学生のころは1時間あれば一箇所のコードを4回は書き直している。
今は違う。
一つの実装に3時間以上かけることも多い。

全てが良かった訳じゃないけど、確実に書いてる時の方が実力が上がっていた。
最近は狂うような狂気の中に居ない。

言い訳はいくらでも出来る。
実家暮らしじゃ無くなった、今回はGame A Week中に身内が亡くなった、会社からの強制ではない、チームの作業じゃない。真っ当な理由だ。

だけど、出来ないのは、それだけじゃない何かがあるような気がした。

作業途中、学生時代に「1時間あれば何か実装できただろ!」と先生に怒られたことを思い出した。
きっと今回も何か出来たはずなんだ。
当時は「確かに、その通りだ」と思っていたが、最近はそうでもない。

そんな学生時代を思い出したということは、もしかしたら、今回は少しだけ過去の狂気に近づいたのかもしれない。
そんな気がした。

Game A Weekはまだ無理だけど、とりあえず、毎日コードをかけるようにしようと思った。

その他


Game A Week中のツイートです。