こんにちは、やまだたいし( https://twitter.com/OrotiYamatano )です。
UnityのAddressablesを個人でも導入したいと思い今回はそれの備忘録です。
目次
Addressablesを個人でも導入したいわけ
Unityでアセットを読み込む場合いくつかの方法がある。
・Unityのシーンファイルに紐づけてしまう方法
・Resourcesに格納してしまう方法
・Streaming Assetsとして格納してしまう方法
・AssetBundlesとして管理する方法
・Addressablesを使う方法
・ContentLoadModuleを使う方法
後、例外的にEntitiesはContentLoadModule上に独自システムが構築されており、Content managementという名前の機能がある。
現在企業でも使われている方法がAddressablesだ。
AssetBundlesを使っている企業もいるがAssetBundlesは使いづらくAddressablesへ移行が進んでいる。
特段気にせず、Unityシーンに全て紐づけてもいいが、アプリのサイズが大きくなってしまう問題点や、
Unityのシーンファイルを開いたときのメモリ使用量が格段に上がってしまう。
次に考えるのはResourcesだが、Unityとしては非推奨になっている。
個人的には個人開発者であればResourcesでも構わないと思うが、
ストアのアプリを更新せずに中のリソースを更新したりできる利点などもあるので是非に一歩先に行きたい個人開発者は導入を考えたい。
また、多言語対応する場合はこの機能を使うのが主流となっている。
今回は私の勉強がてらAddressableについて深堀りしていこうと考えている。
正直使うだけなら他の方々のブログを参考にしていただいたほうが良いだろう。
www.hanachiru-blog.com
そもそもAddressablesとはなにか?
アセット管理システム。
非同期ロードを使用して、あらゆる依存関係のコレクションが存在する、任意の場所からロードを行うことができる。
どうやって管理していくか
Addressableはかなり複雑だ。
しっかり管理するならCDNも必要だし、何と言ってもメモリ管理が複雑になる。
まずは手始めにローカルのリソースを使う方法を調べていく。
ダウンロード
まずは PackageManager
によりインストールを行います。
現在(2023/12/23)インストールできるもので最新は2.0.6となっている。
安定版は1.21.19だ。
インストールすると、以下のようなメニューが追加される。
Create Addressables Settingsをクリック。
するとAssets配下にAddressableAssetsDataという名前でAddressablesを利用するためのデフォルト設定で初期設定ファイル郡が生成される。
初期設定
Addressablesの初期設定はいくつかある。
各種ScriptableObjectで構成され保存されている。
AddressableAssetSettings
基本設定だ。
Profile(プロファイル)
どうやってAddressablesを使うかの設定。
- Local
ローカルでの設定。 - Remote
リモートでの設定。 - BuildTarget
ビルドターゲットの名前 - New Entry
ビルドしたアセットの保存先
LocalとRemoteで設定できる内容はバンドルの場所だ。
ちなみにバンドルとはAddressablesの対象としたアセットのことだが、圧縮済みのビルド済みデータのこと。
Local設定でありながらリモートの場所の設定ができたり、
その逆、Remote設定でありながらLocalの指定ができたりする。ややこしい。
- Built-In
ローカルコンテンツ用の場所プレイヤービルドに自動的に含まれる - Editor Hosted
エディターの [ホスティングサービス] で使用するパス定義 - Cloud Content Delivery
Cloud Content Deliveryのパス。ちなみにCloud Content DeliveryとはUnity公式のCDNみたいなもの。 - Custom
自由に設定ができる。
→ホスティングサービスってどこのことを言っているかというとココ
今回はLocalで使うのでどちらとも一旦ビルドインにしておく。
ちなみにLocalとRemoteどちらを使うのか指定は別途する箇所があるのだがコチラは後述する。
Diagnostics (診断)
ログ出力のためのオプション。
- Send Profiler Events
プロファイラーイベントを有効化 - Log Runtime Exceptions
アセットのロード操作で発生したランタイム例外をログに記録
Catalog (カタログ)
どこからなんのアセットをとってくるか情報が書かれているCatalog,そのカタログの設定。
ちなみにLocalのみでアセットを管理している場合はCatalogの存在はほとんど意識する必要はない
- Player Version Override
カタログのPlayerVersionの上書き - Compress Local Catalog
Localのカタログの圧縮設定をするか - Build Remote Catalog
リモート カタログを構築設定.
読み込む場所を指定する。 - Only update catalogs manually
リモート カタログの自動チェックが無効化
Update a Previous Build(ビルド更新設定)
- Check for Update Issues
Check for Content Update Restrictions ツール(アセットに問題があったときに対処するツール)で
どのように対処するかの設定?もしくはどのような場合に更新させるかの設定。読んでもよくわからんかった。
List Restricted Assets (recommended) と書いてる通りList Restricted Assetsが推奨そうなのでList Restricted Assetsで良さそうだ。
多分リストに差分があった場合に更新してくれる。 - Content State Build Path
コンテンツ状態ビルド先の設定
Downloads (ダウンロード)
- Custom certificate handler
Httpsの証明書確認用。
Unityengine.Network.CertificateHandlerクラスを拡張して実装するらしい。 - Max Concurrent Web Requests
最大WebrRequest数,2~4 が最適な同時リクエスト数らしい。 - Catalog Download Timeout
カタログダウンロードのタイムアウト時間の設定。
0はタイムアウトなし.
Build (ビルド)
- Build Addressables on Player Build
Addressableがプレイタービルドの一部としてビルドされるかどうか?
Build Addressables content on Player Build→プレイヤーのビルド時に常に Addressables コンテンツをビルドする
Do not Build Addressables content on Player Build→Addressables コンテンツをビルドしない。Addressables コンテンツを変更した場合は手動でのビルドが必要。
Use global Settings (stored in preferences)→ エディターの環境設定に従う。 - Ignore Invalid/Unsupported Files in Build
無効なファイルがあったときの挙動の指定。
チェックがある場合はビルドを中止するのではなく、それらのファイルを除外 - Unique Bundle IDs
ビルドで一意のバンドル名を作成するかどうか - Contiguous Bundles
効率的なバンドルレイアウトを作成するかどうか。 - Non-Recursive Dependency Calculation
有効にすると、アセットに循環依存関係があるときにビルド時間が短縮
注意点:循環依存関係によっては、このオプションを有効にするとロードできない場合があるらしい.
Build and Play Mode Scripts (ビルドスクリプトと再生モードスクリプト)
Play Mode Scriptでの読み込み設定
どのようにビルドプロセスを処理をさせるかそれぞれ処理が入っている。
特に弄ることはなさそう。
Asset Group Templates(アセットグループテンプレート)
作られるアセットグループのテンプレ設定を置いておく。
Initialization Objects(初期化オブジェクト)
Addressables.InitializeAsync呼んだときの初期設定をここに詰め込むっぽい。
Unity公式として設定があるのはキャッシュ初期設定だけだけど、
ユーザーでカスタマイズしてScriptableObject形式で処理を追加できるらしい?
特段触る必要はなさそう。
Group settings(グループ設定)
Addressablesにはそれぞれグループごとに設定ができる。
Content Update Restriction
- Prevent Updates(アップデート禁止)
チェックが入っている場合、バンドル内のアセットが変更されている場合のみ、バンドル全体が再構築
チェックがない場合は毎回上書きされる
Content Packing & Loading
Build & LoadPaths
biuld path設定.
Profile(プロファイル)で設定した内容Advanced Options
- Asset Bundle Compression
圧縮形式の指定 - Include In Build
このグループのアセットをコンテンツビルドに入れるかどうか。 Force Unique Provider
Use Asset Bundle Cache
リモート配布するバンドルをキャッシュするかどうか。- Asset Bundle CRC
ロード前に、バンドルの整合性を確認するかどうか
Disabled(無効)、Enabled, Including Cached (有効、キャッシュされたものを含む)、Enabled, Excluding Cached (有効、キャッシュされたものを除く) - Use UnityWebRequest for Local Asset Bundles
ローカル AssetBundle アーカイブをロードするときに、AssetBundle.LoadFromFileAsync ではなく
UnityWebRequestAssetBundle.GetAssetBundle を使用 - Request Timeout
リモートバンドルのダウンロードのタイムアウト間隔。 - Use Http Chunked Transfer
バンドルのダウンロード時に HTTP/1.1 チャンク転送エンコーディング方式を使用するか
非推奨らしいので使わなくていい。 - Http Redirect Limit
バンドルのダウンロード時のHttpリダイレクト許容数。-1だと無制限. - Retry Count
ダウンロードが失敗したときに再試行する回数。 - Include Addresses in Catalog
カタログにアドレス文字列を入れるかどうか
入れない場合はカタログサイズが小さくなるらしい. - Include GUIDs in Catalog
カタログに GUID 文字列を入れるかどうか。
AssetReference を使用してアセットにアクセスするなら必須らしい。
入れない方が軽量化できるらしい - Include Labels in Catalog
カタログにラベル文字列を入れるかどうか
ラベルを使用しない場合にOffにできる、まあない方が軽量化できるらしい - Internal Asset Naming Mode
AssetBundle 内のアセットの ID を決定の指定
Full Path: プロジェクト内のアセットのパス
Filename: アセットのファイル名(もちろん同一ファイル名禁止)
GUID:GUID
Dynamic:(文字情報がすくなくなるから)推奨らしい グループ内のアセットに基づいて作成できる最も短い ID - Internal Bundle Id Mode
AssetBundle が内部的にどのように識別されるかを決定の指定
Group Guid:推奨グループの一意の ID
Group Guid Project Id Hash:グループ GUID とクラウドプロジェクト ID
Group Guid Project Id Entries Hash: グループ GUID、クラウドプロジェクト ID - Cache Clear Behavior
キャッシュから AssetBundle を消去するタイミングを決定
ClearWhenSpaceIsNeededInCache :キャッシュにスペースが必要な場合はクリア
ClearWhenWhenNewVersionLoaded:新しいバージョンが正常にロードされると、バンドルはキャッシュから削除
古いの残ってても仕方ないしClearWhenWhenNewVersionLoadedでよくね? - Bundle Mode
バンドルにパックする方法の指定
Pack Together: すべてのアセットを含む 1 つのバンドルを作成
Pack Separately: グループ内のプライマリアセットごとにバンドルを作成
Pack Together by Label: 同じ組み合わせのラベルを共有するアセットのバンドルを作成
うーん、特にこだわりが無ければPack Togetherか? - Bundle Naming Mode
AssetBundle のファイル名を作成する方法の指定
Filename: グループ名から派生した文字列
Append Hash to Filename: グループ名から派生した文字列+バンドルハッシュを付加した文字列
Use Hash of AssetBundle: バンドルハッシュ
Use Hash of Filename: Filenameから計算されたハッシュ Asset Load Mode
アセットを個別にロードする (デフォルト) か、グループ内のすべてのアセットを常にまとめてロードするか指定
Requested Asset and Dependencies(Requestアセットとその依存)が推奨らしいAsset Provider
「AssetBundle内のアセット」をロードするためのプロバイダークラスを定義
カスタムで作ってなければAssets from Bundles Provider- Asset Bundle Provider
「AssetBundle」をロードするためのプロバイダークラスを定義
カスタムで作ってなければ AssetBundle Provider
- Asset Bundle Compression
だいぶ理解が進んだ
だいぶ理解が進んだが、行数も多くなってきたので今回の記事はココまでにしておく
今回ばかりは長くなりそうな予感。