こんにちは、やまだたいし(@OrotiYamatano)です。
今回は「なぜ設計が必要なのか」というテーマで、ゲーム開発における設計思想について、私の考えを共有したいと思います。
目次
はじめに
この記事は、「ゲーム開発者のための実践的設計」の第1回目となります。
今後、設計についてさまざまな観点から体系的にまとまった記事として連載します。
私がこの連載を始めようと思ったきっかけは、ゲーム開発の現場で「設計」について十分な検討がされていないと感じることが多かったためです。
機能の実装に重きを置くあまり、保守性や拡張性といった長期的な視点での設計が後回しにされがちです。
また、若手プログラマーの教育や技術指導の場面でも、設計の考え方を体系的に説明できる資料の不足を感じてきました。
この連載が、現場のプログラマーの方々の設計の参考になるとともに、チームでの技術指導における共通の指針となれば幸いです。
ゲーム開発における設計の重要性は、年々増しています。
とくに近年のゲーム開発では、規模の拡大、プラットフォームの多様化、そしてチーム開発の複雑化により、適切な設計なしでは開発が立ち行かなくなってきています。
この連載では、私の経験に基づいた設計思想を、具体的な例を交えながら共有していきたいと思います。
対象読者
- ゲーム開発の設計について興味のあるプログラマー
- ゲーム開発における設計の考え方を学びたい方
- 私の設計に関する経験と考えを参考にしたい方
この連載の位置づけ
この連載で書かれる内容は、あくまでもゲーム開発における私個人の考え方であり、絶対的な正解ではありません。
ゲームのジャンル、規模、プラットフォーム、チームの状況によって最適な設計は大きく変化します。
ここで紹介する考え方を、皆さんの開発状況に合わせて取捨選択していただければと思います。
良いプログラムとは何か?
「良いプログラム」とは何でしょうか。
多くの場合、以下のような要素が挙げられます:
- 保守性が高い
- 可読性が高い
- パフォーマンスが良い
- バグが少ない
- 拡張性がある
しかし、これらは理想論に過ぎません。
現実的には、「儲かるプログラム」こそが良いプログラムと言えるでしょう。
なぜ「儲かるプログラム」なのか
ゲーム開発においてもっとも重要なのは、プロダクトをリリースし、収益を上げることです。
以下のような状況を考えてみましょう:
- 保守性は低いが、早期にリリースできるプログラム
- 可読性は低いが、ユーザー体験が優れているプログラム
- アーキテクチャは美しくないが、バグが少なく安定して動作するプログラム
これらは一見「良くない」プログラムに見えるかもしれません。
しかし、以下のような「理想的な」プログラムよりも価値があります:
- 完璧な設計を目指すあまり、いつまでもリリースできない
- 美しい構造を持つが、パフォーマンスに問題がある
- 理論的には優れているが、実装に時間がかかりすぎる
つまり、「良いプログラム」とは:
- リリースできること
- 収益を生み出せること
- 必要最低限の品質を満たしていること
これらを満たすプログラムこそが、現実的な「良いプログラム」だと私は考えています。
理想を追求することは大切ですが、それは手段であって目的ではありません。
最終的には、プロダクトとして成功し、収益を生み出せるプログラムを書くことが、
私たちプログラマーの目指すべき到達点なのかもしれません。
とはいえ、現状のゲーム開発現場では、設計の重要性が低く評価されていることも多く、
設計に関する知識や経験が乏しいプログラマーが多いです。
そこで、この連載では設計の重要性を伝え、
設計に関する知識や経験を深めることを目的とします。
なぜ設計が必要なのか
その「儲かるプログラム」を作るために、なぜ設計が必要なのでしょうか。
それは、以下のような理由があります:
開発速度の向上
適切な設計があることで:
- チームメンバーが迷わずに実装できる
- 仕様変更への対応が素早くできる
- 既存機能の再利用が容易になる
これらは、結果として開発期間の短縮につながり、早期リリースを可能にします。
保守コストの削減
良い設計は:
- バグの発見と修正を容易にする
- 機能追加時の影響範囲を限定できる
- コードの理解・引継ぎにかかる時間を減らせる
運用フェーズでのコスト削減は、直接的な収益向上につながります。
もちろん運用が存在しないゲーム開発では、このコストは発生しません。
しかし、長期間にわたる開発では、たとえ運用が存在しない場合でも、コードを改良し頻繁に更新を行います。
その場合は運用が必要なタイトル同様、保守コストを抑えることが重要です。
また、整ったプログラムは流用も可能になります。
リスク管理
設計を通じて:
- 技術的な問題を早期に発見できる
- スケールアップへの対応が計画的に行える
- チーム間の認識齟齬を防げる
これらは、プロジェクトの失敗リスクを大きく低減します。
資産としての価値
適切に設計されたプログラムは、他のプロジェクトへの流用が可能です:
- 他のプロジェクトでも再利用できる
- 新規開発のテンプレートとして活用できる
- チームの技術的知見として蓄積される
つまり、良い設計に基づくプログラムは、単なるコードではなく、企業の重要な資産となります。
この資産は、将来の開発コストを大きく削減し、競争力の源泉となります。
設計とは「儲かるプログラム」を作り、さらには「価値ある資産」を生み出すための重要な投資なのです。
ただし、投資である以上、その見返りを常に意識する必要があります。
過度な設計は逆効果となり得ることを、私たちは忘れてはいけません。
まとめ
ゲーム開発における設計とは、技術的な美しさを追求することが目的ではありません。
それは、より良いゲーム体験を実現し、効率的な開発を可能にするための重要な手段です。
この記事では設計の重要性について概念的な説明を行いましたが、以降の連載ではまずは設計の基本を解説します。
読みやすいコードを書くための設計の基本を解説します。
次回の内容↓
補足
本記事ははじめてAIを使って記事を書いてみました。
結構面白かったので、今後も使っていきたいです。